
専門医による歯周病治療
院長より

1. 歯周病専門医とは?一般歯科との違い
① 日本歯周病学会 歯周病専門医とは
日本歯周病学会が認定する歯周病専門医は、高度な歯周病治療の知識と技術を有する歯科医師であり、以下の条件を満たした者にのみ認定されます。
- 歯科医師免許取得後、一定期間の臨床経験があること
- 歯周病学会の専門的な研修・認定試験に合格すること
- 最新の研究・技術に基づいた診療を継続して行うこと
歯周病専門医は、一般的な歯周病治療に加え、再生療法や高度な外科的治療も提供可能であり、重度の歯周病患者やインプラント周囲炎の治療にも対応できます。
② 一般歯科との違い
比較項目 | 一般歯科 | 歯周病専門医 |
---|---|---|
診断の精度 | 基本的な診査・パノラマX線診断 | CT・歯周組織精密検査・細菌検査を組み合わせた診断 |
治療範囲 | 軽度~中等度の歯周病 | 重度歯周病・再生療法・インプラント周囲炎なども対応 |
治療技術 | スケーリング・ルートプレーニング(SRP)が中心 | エムドゲイン・GTR・リグロスによる再生治療、歯周外科治療 |
メンテナンス | 基本的なクリーニング | 専門的な歯周ポケット管理・カスタマイズされたメンテナンスプログラム |
2. 当院の歯周病専門医による治療の特徴
① 高精度な診断によるオーダーメイド治療
歯周病の進行度や患者様のリスク因子に応じて、最適な治療計画を立案します。当院では、以下のような診断技術を用いて、精密な診査・診断を行っています。
- 歯周ポケット測定(歯ぐきの炎症の進行度を評価)
- CT・デジタルX線による顎骨の状態確認
- 細菌検査(歯周病原菌の種類や活動性を特定)
- 唾液検査によるリスク評価
② 最新の非外科的歯周病治療
- スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
- 抗菌療法(ペリオチップ・ペリオプロテクト)
- レーザー治療(LAPT)で歯周ポケット内の細菌を除去
③ 外科的治療(歯周形成手術・再生療法)
- エムドゲイン®(Enamel Matrix Derivative)による歯周組織再生
- GTR法(歯周組織再生誘導法)による骨再生
- リグロス®(FGF-2製剤)を使用した歯槽骨の回復
- 歯周形成手術(根面被覆術・遊離歯肉移植術)で歯ぐきの形態を改善
3. 歯周病と全身疾患の関係 ~ 歯周病専門医の必要性
歯周病は、単なる「口の中の病気」ではなく、全身の健康にも深刻な影響を及ぼします。
- 糖尿病 → 歯周病の炎症がインスリン抵抗性を悪化させる
- 心血管疾患 → 歯周病菌が血管に入り、動脈硬化を促進
- 誤嚥性肺炎 → 口腔内細菌が気道へ侵入し、肺炎を引き起こす
- 関節リウマチ → 歯周病菌の毒素が自己免疫反応を促進
歯周病専門医による治療を受けることで、単に歯を守るだけでなく、全身の健康リスクを低減することが可能です。
4. 当院の歯周病治療の流れ
① 精密検査・診断
- 歯周ポケット測定・CT撮影・細菌検査
- 患者様ごとのリスク評価と治療計画の立案
② 非外科的治療
- スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
- 抗菌療法・レーザー治療
③ 外科的治療(必要に応じて)
- エムドゲインやGTR法による歯周組織再生
- フラップ手術による歯周ポケットの改善
④ メンテナンスプログラム
- 専門医による定期管理(3~6ヶ月ごと)
- 咬合管理・セルフケア指導
5. まとめ ~ 専門医による歯周病治療で歯を長く守る
「歯周病が進行している」「他院で抜歯を勧められた」方は、ぜひ当院の歯周病専門医にご相談ください。
当院では、最新の治療技術と精密な診断に基づき、最適な治療を提供いたします。