専門医による歯周病治療

院長より
*歯周病は、日本人の成人の約80%が罹患しているとされる国民病です。しかし、初期段階では自覚症状が少なく、気づいたときにはすでに進行していることが多い疾患です。歯を失う最大の原因となるだけでなく、糖尿病・心疾患・誤嚥性肺炎などの全身疾患とも密接に関連しています。一般の歯科医院でも歯周病の診断・治療は可能ですが、重度の歯周病や再生治療、専門的な管理が必要なケースでは、歯周病専門医による治療が推奨されます。当院の院長は、日本歯周病学会認定の「歯周病専門医」であり、最新のエビデンスに基づいた高度な歯周病治療を提供しています。このページでは、歯周病専門医が行う治療の違い、専門医による歯周病治療のメリット、最新の治療技術、当院の治療方針について詳しく解説します。

1. 歯周病専門医とは?一般歯科との違い

① 日本歯周病学会 歯周病専門医とは

日本歯周病学会が認定する歯周病専門医は、高度な歯周病治療の知識と技術を有する歯科医師であり、以下の条件を満たした者にのみ認定されます。

  • 歯科医師免許取得後、一定期間の臨床経験があること
  • 歯周病学会の専門的な研修・認定試験に合格すること
  • 最新の研究・技術に基づいた診療を継続して行うこと

歯周病専門医は、一般的な歯周病治療に加え、再生療法や高度な外科的治療も提供可能であり、重度の歯周病患者やインプラント周囲炎の治療にも対応できます。

② 一般歯科との違い

比較項目 一般歯科 歯周病専門医
診断の精度 基本的な診査・パノラマX線診断 CT・歯周組織精密検査・細菌検査を組み合わせた診断
治療範囲 軽度~中等度の歯周病 重度歯周病・再生療法・インプラント周囲炎なども対応
治療技術 スケーリング・ルートプレーニング(SRP)が中心 エムドゲイン・GTR・リグロスによる再生治療、歯周外科治療
メンテナンス 基本的なクリーニング 専門的な歯周ポケット管理・カスタマイズされたメンテナンスプログラム

2. 当院の歯周病専門医による治療の特徴

① 高精度な診断によるオーダーメイド治療

歯周病の進行度や患者様のリスク因子に応じて、最適な治療計画を立案します。当院では、以下のような診断技術を用いて、精密な診査・診断を行っています。

  • 歯周ポケット測定(歯ぐきの炎症の進行度を評価)
  • CT・デジタルX線による顎骨の状態確認
  • 細菌検査(歯周病原菌の種類や活動性を特定)
  • 唾液検査によるリスク評価

② 最新の非外科的歯周病治療

  • スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
  • 抗菌療法(ペリオチップ・ペリオプロテクト)
  • レーザー治療(LAPT)で歯周ポケット内の細菌を除去

③ 外科的治療(歯周形成手術・再生療法)

  • エムドゲイン®(Enamel Matrix Derivative)による歯周組織再生
  • GTR法(歯周組織再生誘導法)による骨再生
  • リグロス®(FGF-2製剤)を使用した歯槽骨の回復
  • 歯周形成手術(根面被覆術・遊離歯肉移植術)で歯ぐきの形態を改善

3. 歯周病と全身疾患の関係 ~ 歯周病専門医の必要性

歯周病は、単なる「口の中の病気」ではなく、全身の健康にも深刻な影響を及ぼします。

  • 糖尿病 → 歯周病の炎症がインスリン抵抗性を悪化させる
  • 心血管疾患 → 歯周病菌が血管に入り、動脈硬化を促進
  • 誤嚥性肺炎 → 口腔内細菌が気道へ侵入し、肺炎を引き起こす
  • 関節リウマチ → 歯周病菌の毒素が自己免疫反応を促進

歯周病専門医による治療を受けることで、単に歯を守るだけでなく、全身の健康リスクを低減することが可能です。

4. 当院の歯周病治療の流れ

① 精密検査・診断

  • 歯周ポケット測定・CT撮影・細菌検査
  • 患者様ごとのリスク評価と治療計画の立案

② 非外科的治療

  • スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
  • 抗菌療法・レーザー治療

③ 外科的治療(必要に応じて)

  • エムドゲインやGTR法による歯周組織再生
  • フラップ手術による歯周ポケットの改善

④ メンテナンスプログラム

  • 専門医による定期管理(3~6ヶ月ごと)
  • 咬合管理・セルフケア指導

5. まとめ ~ 専門医による歯周病治療で歯を長く守る

「歯周病が進行している」「他院で抜歯を勧められた」方は、ぜひ当院の歯周病専門医にご相談ください。
当院では、最新の治療技術と精密な診断に基づき、最適な治療を提供いたします。